1/10

懐かしの庭　上巻・下巻（岩波書店）／黄皙暎（ファン・ソギョン）　（青柳優子　訳）

Name: 懐かしの庭 上巻・下巻（岩波書店）／黄皙暎（ファン・ソギョン） （青柳優子 訳）
Price: 1000 JPY
Availability: InStock

送料無料

1,000円

価格の相談

円

購入手続きへ

2002年6月19日第1刷発行。冬の朝、1人の囚人が刑務所から出所した。彼の名前は、呉賢佑。 1970年代の独裁政権下の韓国において、民主化運動の闘士として戦い、潜伏し逃亡するも、1981年に逮捕されて無期懲役を宣告され、18年にわたる獄中生活の末に釈放されたのだった。彼が向かう先はひとつしかなかった。そこは順天おばさんの家、かつて暮らしたカルメのいう名の地で、活動家生活をしていた呉賢佑をかくまってくれた韓潤嬉が住んでいた場所であった。女子高の美術教師をしていた彼女は、過激な反体制活動家である彼に対しても自然体で接し、それは呉賢佑にとって、束の間の安らぎの時間だった。そして2人は心と体を交わし、彼女は娘ウンギョルを身籠ることとなる。だが、安らぎの時間が6ヶ月が過ぎた頃、活動家仲間たちが捕まったという知らせを耳にした呉賢佑はカルメを離れる決心をし、韓潤嬉は彼を引き止めたいが引き止められなかった。 18年の月日を隔てた場所で、呉賢佑の母は、韓潤嬉の手紙を彼に渡す。「中で便りを聞かなかったい？韓先生は亡くなったよ」という言葉と、2人の間に生まれたウンギョルは、韓潤嬉の妹の韓貞嬉の下で立派に成長している現実とともに。物語はそこから遡り、呉賢佑の民主化運動の活動家としての逮捕拘束後の、韓潤嬉の留学先ドイツ・ベルリンでの、それぞれの生活の描写を軸に、民主化運動の挫折と無力化と反比例するかのような韓国社会の発展と繁栄、そして東西線ドイツを隔てていた壁が崩壊する歴史的大事件と同一民族が南北に分断され続ける変わらない現実が描かれる。かつて束の間の安らぎを得た懐かしい地で、韓潤嬉の手紙を読む呉賢佑の心に浮かんだ風景は何だったのか。そして、健やかに成長した実の娘ウンギョルに対して、呉賢佑が抱いた思いはどういうものだったのか。黄晳暎は、1943年1月4日生まれ、韓国出身の小説家です。 1962年に雑誌『思想界』新人文学賞に入選したのをきっかけに文壇にデビューしました。 2019年現在、世界28か国で87作品が翻訳されるなど、高い国際的評価も得ています。経年による、シミや色褪せがあります。帯は上巻のみで、下巻は紛失しています。それ以外は、美品です。

Yahoo!ショッピングで新品を探す

カテゴリ	本、雑誌、コミック文芸海外文学アジア文学
商品の状態	目立った傷や汚れなし
配送の方法	おてがる配送（ヤマト運輸）
発送までの日数	2〜3日で発送
発送元の地域	京都府
商品ID	z290010392