ことばの花束 岩波文庫の名句365 岩波文庫編集部 編
岩波書店発行 1984年12月17日第1刷発行 1985年1月30日第5刷発行 本文 172頁 索引 35頁 定価 本体 300円
裸本 表紙 背にヤケが目立つ 本体三方小口 幾分ヤケ。 本体頁 ヤケは殆ど目立たず。状態良好。
岩波文庫の名著群から選りだしたことばたち
すぐれた個性,経験豊かな精神が遺した書物は,とぎすまされた思想,奥ぶかい表現を,短いことばのうちに凝縮させています.岩波文庫の名著群から,そうした鮮烈なきらめきを放つことばたちを選りだしました.本格派のためのこのアンソロジーは,古典の宝庫へのまたとない鍵となるにちがいありません.(本文二色刷) (岩波HPより)
【その一部】
悪魔でも聖書を引くことができる、身勝手な目的にな。 シェイクスピア『ヴェニスの商人』
ほどほどに愛しなさい。長つづきのする恋は、そういう恋だよ。 シェイクスピア『Pミオとジュリエトの悲劇』
君、時というものは、それぞれの人間によって、それぞれの速さで走るものなのだよ。 シェイクスピア『お気に召すまま』
弱いということは哀れなことだ、あえて事を行うにしろ、事を忍ぶにしろ! ミルトン『失楽園』
恋人として男と女とがちがう点は、女は一日じゅう恋愛をしていられるが、男はときどきしかでき ないということである。 モーム『月と六ペンス』
(p.49--49)
しばしば言われてきたように、「シーザーを理解するためには、シーザーである必要はない」。 そうでなければ、あらゆる歴史記述は無意味であろう。 ウェーバー『理解社会学のカテゴリー』
鳥の歌声がいつも同じ調子にしか聞こえてこないというのは、 無頓着な人間の粗雑な耳だけのことです。 ローザ・ルクセンブルク『獄中からの手紙』
人間死ぬまでは、幸運な人とは呼んでも幸福な人と申すのは差控えねばなりません。 へロドトス『歴史』(1)
人間は地位が高くなるほど、足もとが滑りやすくなる。 タキトゥス『年代記』(上) αW なる。
金持は友情というものを、まったく知りません! 特に生まれた時からの金持は。 『モーツァルトの手紙』(上)
実際エロスは神々のうち人間の最大の友である――、人類の助力者、かつあらゆる苦悩の医者と して――、しかもこの苦悩の治癒こそ恐らく人類にとって至大の幸福を意味するものなのである。 プラトン『饗宴』
(p.86--87)
一種のあんちょこですが、パラパラめくっていて退屈しません。